今月の標語


 =安穏(あんのん)な世(よ)を目指して=

 

 このご文章は、「また他の誤りを誡(いまし)めんのみ」と続きます。

 世の中を良くするために、良いと思ったことを自分自身だけにとどめず、他人の誤(あやま)りを注意していこうということです。

私たちは日常生活のなかで、自分だけの正解や思(想)いを相手に押し付けてしまったりすることが多々あります。それはともすれば、むやみに相手を否定しかねず、発展性のないものになってしまいがちになってしまいます。

 他人に注意や忠告などをする場合は、一度立ち止まって独りよがりの自分だけの正解にとらわれていないかよく考え、常に相手を尊重し、安穏(あんのん)(安全・平穏(へいおん))な世の中を願い、想像し、また思いやりながら行動してまいりましょう。

鎌倉時代の日蓮大聖人さまは、お釈迦さまが説かれた経典の1つ『法華経』を信仰の基にされ、そしてさらに、改めてすべての仏教経典を読み込まれて、考察され、行動され、そして人びとの心や気持ち(その時の世情とその時の人々の感情・心情に即した)を思いやられ、安穏な世界平和を願い『立正安国論』という書を著されました。

 戦争や自然災害・人災など、現在において様々な問題が起因(きいん)され、それにより多くの方々が避難を余儀なくされています。また、心・心情の安穏が脅(おびや)かされ、すさんだあきらめに等しい感情になりつつあります。

 今一度、平穏・平和な世の中になりますように思考し、行動していかなければならないのではないでしょうか。